第一回
音の根源と思想の機微 展
~ルネサンス期の芸術〜ヴァイオリンに影響を与えたレオナルド・ダ・ヴィンチと製作家の交流~
自然の渦や幾何学、数学、解剖学に惹かれたレオナルド・ダ・ヴィンチは、当時ルネサンス時代の弦楽器製作家たちと交流を持っていました。
レオナルド・ダ・ビンチの死後、ルネサンス後期に生まれたヴァイオリンがどのようなイタリア芸術を表現したのか。
本展示では、その思想と楽器製作の関わりを、私自身の製作哲学とともに紹介します。
【ストラディヴァリへの影響】
完璧ではない形の中に美を見出すストラディヴァリや同時代の製作家たちの工夫を、実際のスクロールや裏板の造形とともに紹介します。
また、ピタゴラスの比率や古代ギリシャの思想がルネサンス時代の楽器に与えた影響や、音の背景にある微細な形の揺らぎについても解説します。
【製作哲学の紹介】
私の製作哲学について。
経年変化と共鳴する音を設計します。
西洋楽器を日本人が作るということを問い続け、
陰翳礼讃や侘び寂びの思想に基づき、光と影、余白、微細な造形の揺らぎを大切にし、音や形が自然の秩序と共鳴することを目指しています。
さらに、楽器製作は演奏者との共鳴を通じて完成される体験であると考えています。そのため、展示の場においても、哲学的意図と感覚的体験の両方を意識して設計し、紹介しています。
【楽器から感じる問い】
自然や音の渦巻きに触れると、私たちは何を感じ、何を問いかけられるのでしょうか。来場者の皆さまそれぞれの視点で、音と形の共鳴を体験していただければ幸いです。